2018/09/02

2018夏 房総半島大回り

2018年7月16日(月)海の日、三連休の三日目。連日の猛暑と、連休の人出を嫌がって必要な用事以外の外出は控えていましたが、やっぱりせっかくなので出かけることを決意しました。「せっかくだから、俺はこの赤い扉を選ぶぜ!」のコンバット越前的な衝動に駆られて。
人が多くなくて、涼しくて、電車にたくさん乗れるやつで(駅メモのオレンジチケットの期限か近かったから)…ということはやっぱり大回りしかないじゃないですか。

参考にしたのは JR大回りガイド というそのままズバリのWebサイト。この中の 2018年度版 東京近郊の大回り乗車にオススメのモデルコースをご紹介! 南関東コース を参考にしました。というかほとんどそのまんまです。

諸般の事情により、出発駅は目黒駅、到着駅は五反田駅です。
到着駅の選択は重要です。大回りで疲れて帰ってきて、本来降車する駅の一つ手前を目的地とすると、改札を出て帰途のために再入場して一駅乗って降車したり、もしくは駅感が近い場合は一駅歩いて、など大変です。サクッと帰ってビール飲みたい、その為には面倒なことは最初に済ませていまいましょう。


恵比寿駅
目黒から一駅、7時なら開いているはず…と改札内にある「そばいち」で朝食にしようとしましたが、今日は祝日運行で9時オープンです。
がーんだな、出鼻をくじかれた。


新宿駅
南口改札内に「そばいち」があるので、気を取り直してここで朝食にしましょう。
かけそば 300円です。

中央線快速 7:26東京行き、だったかな? ホームにたくさんの人がいて驚きました。降車する人もたくさんいたので、車輛内は程よい混み具合。


御茶ノ水駅
東京まで行くと大回りが詰んでしまいますので、向かいホームの総武線各駅に乗り換えます。
急ぐなら錦糸町駅で快速に乗り換えですが、シートの端席をキープできたのと、千葉駅行きだったのでこのままのんびり終点千葉駅を目指します。


千葉駅
ここから房総半島を一周して蘇我まで戻ってくるのですが、行程中は駅改札内に立ち食いそばどころか売店すらないので、食料を入手します。必須です。RFC的にMUSTです。必ず購入しましょう。遭難して餓死したり、空腹が原因で彼氏彼女旦那女房と喧嘩して離別することにならないように、電車の一本や二本遅れても必ず食べるものを買っておきましょう。
あと、この先飲み物の自動販売機はありますが、紙幣は千円札しか使えません。小銭と千円札を用意しましょう。万札しか持っていないというのは死を意味します。まぁ最近は交通系ICカードが利用できますので、チャージさえしておけば何とかなるものです。
私は売店(コンビニ)New Daysで最後の千円札を使ってしまい、残りは数百円の小銭と万札という死の一歩手前状態に陥っていました。
千葉駅のトイレは空調が効き過ぎて寒いくらいです。お腹の調子が悪い時に入ったら、もっと悪くなりそうです。ご注意ください。

8:39 総武本線銚子行きに乗車。
緑眩しい車窓の眺めと、目の前に座っているミニスカートの女性の脚線美が気になります。


成東駅
総武本線を離れて、東金線で大網方面に乗り換えます。大網方面は 0番ホームとなります。
まだ9時過ぎなのに日差しが強く、今日も暑くなりそう。
乗り換える人はまばらで、余裕で端席を確保することができました。


この駅で行動に特徴がある青年を見かけました。彼とはこれからの旅程を不思議な一致で共にするのですが、彼がNintendo DS(と思われる)を持っていたので以降 DS君 と呼ぶことにします。

9:40 東金線・外房線上り千葉行きに乗車。
前から2両目、トイレのある車輛の進行方向左側に着席。DS君は同じ2両目でも少し遠い最後尾。


大網駅
総武線を使って佐倉駅、成東駅と遠回りしたきましたが、外房線を使えば千葉駅からたったの 6駅、25分の距離です。
この時間の無駄遣いが大回りの醍醐味の一つ。どうしてこんなことをしているのか? という自問には、オネアミス王国の国防総省のように「1時間も前に後悔を済ませた。あとはどうやって巡るか、だ」の境地で行きましょう。



10:08 外房線 上総一ノ宮行きに乗車。 5分の連絡。
DS君も同じ列車、同じ車両のようです。時々車両内を駆け抜けて往復しています。
のんびりと田園風景を眺めて行きましょう。


上総一ノ宮駅
房総の太平洋まではもう少しの距離の駅が終点。
10:30 着。在来線下りは 11:06の特急わかしお の次、11:16で、46分の連絡です。
駅のホームでのんびり待つしかありません。
DS君が奇声を上げなたら私の前を行ったり来たりしています。


ホームに滑り込んできた 特急わかしお 10両編成は、上総一ノ宮駅で前5輌の安房鴨川行きと、後5輌の当駅止まりの真っ二つに分割されます。係員がホームや後に残る車輛に乗ったり作業して、前5輌の発車と同時にあっさり分断されました。係員はしっかり指差し確認、基本動作はプロの証。

11:16 外房線 安房鴨川行きに乗車。
目の前にショートカットの女子高生が座って、パンを食べ始めました。ちょっと気になりますね。

上総一ノ宮ではそこそこ混んでいた車内でしたが、観光客は勝浦駅、御宿駅とマリンレジャーで賑わう駅で降りてゆき、千葉県内最少乗降客を誇る行川アイランド駅までくるとガラガラになってきました。


安房鴨川駅
12:19到着。次に乗る内房線上りは 1時間に 1本しかなく、13:08で 49分の連絡。
ちょうど良い時間なので千葉駅で購入したおにぎりをホームのベンチで食べます。
駅のホームには冷房の効いた待合室もありますが、オープンなベンチで。風通しが良いのでさほど暑くはないです。

トイレ近くに車止めがありました。まだ使われているのでしょうか。

炭酸系のドリンクを探して、歩道橋を渡って改札口に面した1番線に行くと、ありましたよ、ドクターペッパー。いついかなる時でも冷えている最強のドリンク。


13:08 内房線 館山行きに乗車。
モデルルートよりも早く出発して、早く帰ろうと思っていたのに、連絡が悪く結果ここでモデルルートと同じ時刻の列車になりました。
内房線と言いつつも、しばらくは太平洋を左手に眺めながら走ります。
DS君も同じ車輛にいます。
時々綺麗な風景が広がるのですが、ポイントを知らないと写真に収めるのは難しいですね。


途中、千倉駅を過ぎると房総半島の先端を横切って山に入り、内房を目指します。



館山駅
館山駅では 1分の連絡。向かいのホームに連絡を待っている車輛に乗り換えです。
そこそこ席が埋まっていて、残念ながら進行方向左側(海を背にする席)となってしまいました。
ここでは進行方向右側、海を正面に観る席が良いでしょう。
(ここでの席はベンチシートをイメージしています。ボックスシートなら迷うことなく左側です)
停まっている向かいの車両に乗り換えなので、やっぱりDS君も一緒です。

13:50 内房線 木更津行きに乗車。
保田駅、浜金谷駅付近から見える浦賀水道の眺めは綺麗です。時間帯によっては夕日になるのかもしれません。



君津駅
乗っている列車は木更津行き。しかし千葉、東京方面に急ぐなら、終点一つ手前の君津駅で総武線快速始発に連絡しています。
実際、ほとんどの人が君津駅で降りて行きました。終点の木更津駅にもより早く到着するのですから当然です。なので、車内に残るのは訳あってこの列車に乗る人たち。
鉄分多めの人かなぁ。私は違いますけれど。


木更津駅
東京湾横断道路(アクアライン)ができて以来、地価が上がったり景気が良くなると言われた駅ですが、今見ると駅のひっそり感は否めません。

15:14 10分の連絡で内房線 千葉行き 始発列車に乗車。
ここにはもうDS君の姿はありません。きっと君津駅で乗り換えたのでしょう。成東駅から房総半島を反時計回りに回ってずっと一緒だった彼の目的は、一体何だったんでしょう。
と、DS君も私を見て感じているに違いありません。


蘇我駅
15:46 着。
ここには駅構内のショップや立ち食いそば店舗があります。逆にいうと、千葉を出て以来、ここしか駅構内で食べ物を購入できるところがありません。

せっかくだから、俺はこの「いろり庵きらく」で かき揚げ天ぷらそば を食べるぜ。
麺もつゆも「そばいち」と似ている。というか同じ?


16:06 京葉線 東京行きに乗車。
舞浜駅で楽しそうな家族連れやカップルが乗り込んできますが、孤高の一人旅を楽しんできた私には全く魅力的に映りません。ええ、映りませんとも!!


東京駅
山手線に乗り換えて、目的地の五反田へ。


五反田駅
恥ずかしげもなく(ちょっと恥ずかしい)「大回り 回ってきましたー」と、有人改札口で切符を渡す。4F東急連絡口の有人改札にはJRと東急からそれぞれ一人づつ駅員がいて、おそらく東急電鉄の係員の人だったと思いますが、特段驚きも悲しみも憐れみもなく、お咎めなしで改札口突破しました。

回ってきたのはこんな感じです。 駅メモのルートキーだと"wvfpp5hn"(房総大回り)です。
約12時間かかりました。そのうち2時間は列車待ちなので、行き当たりばったりではなくダイヤを検討して挑めば 10時間程度で回れるかもしれません。


お金を掛けずに旅行気分を味わえて、冷暖房完備の車両内から海や山を眺めて、調達可能ならば一日中呑んで過ごせる大回り。
せっかくだからぜひどうぞ。