2016/05/29

腰GIGSログ

ぎっくり腰とその回復までの記録。
通常、2〜3日目まで痛みが続き、4〜5日目で歩けるようになるとのことです。
ほぼ通常回復ペースでした。

1日目(当日)
小型家電系の不燃ゴミを市のゴミ処理施設に搬入するため、車の後部座席を倒し、後部ハッチからゴミを詰めたダンボール箱をグイっと押した瞬間、腰のあたりで「プチっ」と音がした。
あぁ、やってしまったか…と思ったが数分間は痛いながらも歩くことができた。しかし重い物は持つことができないので、いったん家の中に戻り…玄関から先は這って進むことになったのだが…うつ伏せの体勢でPCを操作しWeb経由これから持ち込むゴミの予約をした。
経験上1〜2時間程度で痛みが治まることが多いので、仰向けになり膝を曲げて立てた膝をゆっくり左右に動かしたり、片足ずつ膝を抱えるようにする腰痛体操をして痛みが治まるのを待つ。
少しは治まったかな? というところで上体を起こそうとすると、ひどく痛む。これは思ったより大事かもしれない。

2時間経過しても回復の兆しは見えないので、ゴミの搬入を諦める。

車はレンタカーでドライバーは私しかおらず、この状態では動かすことなどできない。ニッポンレンタカーに電話で事情を話して取りに来てもらうことになった。
ガソリン満タンではないにもかかわらず(走行距離40km程度なので、4〜5リットル程度だと思う)追加料金なしで引き取っていただいた。これからはレンタカーを使うときはニッポンレンタカーで決めようと思った。

レンタカー引き取りまでの間、車は家の前に路上駐車しているわけだが、運悪く警察の見回りが来て危うく駐車違反を取られかけた。巡査が「違反の車を見つけました」と本部(?)に連絡しているところに慌てて事情を説明、立て込んだ事情をかなり細かく説明して何とか見逃していただいた。

と、まるで自分が何とかしたようなことを書いているが、レンタカーと駐車違反の対応は全て嫁の手柄です。

ぎっくり腰の痛みは何と説明して良いか判らない。ある角度を保っていれば痛みは無い。しかし少しでもその位置がずれると激痛が走り、力が抜ける。下半身の上に上半身が載せられない、力が入らない、ちぎれているのでは無いかと思わせるほど腰が情けない。

何とか寝返りはうてるので、しばらく寝たきりでも褥瘡の危険性は無いな…と安心した記憶がある。

仰向けの状態のまま動くことができないので、病院に行くこともできない。救急車を呼ぶほどでもないし(ぎっくり腰で救急車はあまり勧められない。独りでどうしようもない場合は仕方がないかもしれないが)、タクシーを頼んでも玄関を出て乗り込むのは到底できない。民間の救急介護サービスは…大変良いお値段なので躊躇した。
ぎっくり腰の対策は安静にすることなので、寝てられる場所があれば病院に行く必要はないので、とりあえず1日目は様子見とする。
夜、患部を冷やすために氷(ロックアイス)をコンビニで買ってきてもらい、90分毎に10分程度のアイシングを行った。時計は見ていないし、寝ているので時間はかなりいい加減。


2日目
痛みは変わらず。
薬局で保冷ジェル剤入り枕、腰痛用コルセット、水のみ、尿瓶を買ってきてもらう。後の2つは寝たきり用に必要だろうと気を利かせてくれた。
しかし、尿瓶を使うにはとても抵抗があった。

1日目もそうだが、一番困ったのがトイレだった。
まずトイレまで行けない。
仮に行けても座ることができない、ひざ立ちすることもできないので用をたすことが不可能だ。

尿瓶に強い抵抗があったので、庭に出る窓のところまで仰向けに這って(後頭部、肩部、臀部、脚部を使って這う)行き、体を左向きに寝た状態で庭に向かって用を足した。
90度横になった状態での立ちションである。いや、立っていないが。

窓まで這う距離は1.5mほど。歩けば3歩2秒の距離を、痛みをこらえての移動は1分以上かかり、かなり体力を使う。
嫁がこの私の姿を見るのは、カフカの変身した芋虫を見守る(?)妹の感じなのだろうか。

トイレの大きい方を催したらどうするか、できるだけそうならないように食事は控えめにした。

夜、何とか立ち上がることができトイレに行くことができた。が、少し無理がたたったのか部屋までの帰り路は匍匐前進となった。どう動こうがかなり痛む。イデオンの日だったから復活の意味を込めて立ち上がったのだが、どうやら私の復活はまだ先のようだ。


3日目
寝返りが少し楽になった程度で、痛みは治まらない。
四つん這いになって移動(ハイハイ)できるようになった。これでトイレ問題は解決したと言える。便座に座る時、ズボンを上げ下げする時は細心の注意が必要。
お湯で体を拭いてもらう。温かいタオルがありがたい。
正面からお辞儀の後のようにして身体を起こすこと腰の伊丹が酷いので、横から起き上がるようにするが、45度まででそこから先は無理。片手を突きながら斜めにするのが精一杯。

近所の整形外科にお願いして夜20時頃に往診していただく。
湿布、ボルタレン(炎症を和らげる、鎮痛、解熱)、ムコスタ(胃粘膜保護)を処方してもらう。

本当はこの日の夜の飛行機で東京に戻る予定だったが、2日ほど先のチケットに変更した。


4日目
半寝たきり生活が続く。
腰の痛みは治まっていて、短時間であれば起き上がって布団の上に垂直に座ることができるようになった。

とはいえ基本的には何もすることができないので、本を読むかラジオを聴くか、スマートフォンでニュースサイトを巡回するかのことしかできない。
Kindleを持っていてよかった。

江戸川乱歩 「黄金仮面」 が 99円で安かったので買う。
泉昌之+久住昌之+和泉晴紀 「食の軍師 5」 を買う。
久住昌之+土山しげる 「荒野のグルメ 2」 を買う。

腹が減る。

明日の飛行機には乗るのは不可能の判断し、さらに3日先伸ばして週末の飛行機に変更した。


5日目
段差のない家の中なら自由に歩けるようになった。ただし正面に足を出すと痛むので、カニ歩きの形相となる。それでも歩けるのは大きい。
ほぼ寝たきりなので胃腸が動かないため軽い便秘になっていたが、5日目(4日目だったかも)にお通じがあった。トイレに行けるのは本当に素晴らしいと思う。
踏ん張る時に少し痛むのであまり爽快感はない。

鈴木小波 「出落ちガール」 を買う。
鈴木小波 「盛り合わせガール」 を買う。
谷口ジロー+関川夏央 「坊っちゃんの時代:1」 が199円で安かったので買う。

夜、近所のラーメン屋さんで汁なしラーメンを食べる。コンビニ弁当から解放されたことが何より嬉しい。
コルセットを巻いていたのでお腹が苦しい。


6日目
コルセットを巻きながらであれば、近所を歩くことができるようになった。
午前中、3日目に往診に来ていただいた整形外科に診察のため訪問し、状態を見ていただいた。経過は良好、念のため痛み止めを追加で処方してもらう。もし東京に帰っても痛むようであればそちらで見てもらうようにとのこと。

モーニング的な何かがあると思い 10時開店の喫茶店に行くが、モーニングは苦手なフレンチトーストしかなかった。ランチメニューは11時から。
仕方がないのでりんごのタルトを選んだ。店を出たのが11時だった。



昼過ぎに徒歩5分ほどにあるスーパー銭湯に行き、6日ぶりに湯に浸かる。カランを操作するとき少し前かがみに姿勢が危険。あれは腰に負担をかける位置だ。
湯船に浸かって脚を伸ばし、少し腰を浮かせるようにすると浮力で痛みが和らぐ。
無重力空間で(宇宙船の中で)治療をするというネタもあったような気がする。

夜は食事のために15分くらい歩いて居酒屋に行く。しかし私を介護している嫁の強い牽制のためノンアルコールのカボス酎ハイ1杯だけ呑んだ。飲酒して容態が悪くなると帰りの飛行機に乗れないので、帰宅するまではアルコール断ちを迫られている。
トマト、もずくトロロ、納豆オムレツ、おにぎり、味噌汁、ラーメンを二人で分けて食べた。



谷口ジロー+関川夏央 「坊っちゃんの時代:2 秋の舞姫」 を買う。
谷口ジロー+関川夏央 「坊っちゃんの時代:3 かの蒼空に」 を買う。
谷口ジロー+関川夏央 「坊っちゃんの時代:4 明治流星雨」 を買う。
谷口ジロー+関川夏央 「坊っちゃんの時代:5 不機嫌亭漱石」 を買う。


7日目
ヨロヨロではあるが、歩くことに不自由は感じないくらいまで回復した。
昼食は前日食べられなかった喫茶店へランチタイムを狙って14時頃に行き、メンチカツを注文した。レジのところで「実はメンチカツがオススメなんですよ」な会話を誰かがしていた。レジに背を向けていたので、会話が店員さんかお客さんかは判断できなかった。

数日間の寝たきりとはいえ脚の筋肉が衰えたのか、昨日の外出のため軽い筋肉痛を覚えた。
Kindleで買った漫画を布団の上であぐらをかいたり、横になったりしながら読む。
明日の飛行機は大丈夫。

夜ノンアルコールの氷零を飲む。
これは…噂通りの味だった。
「高度に進化したノンアルコール酎ハイは氷結と区別がつかない」


8日目
ホームセンターに買い物に行く必要があり、その近くにうどんのウェストがあるのでそこで朝食を食べようと、約20分歩いて行った。
コルセットをしているとはいえ、ここまで回復しているので、もう大丈夫。
残念なことはウェストが朝10時開店、その場に着いたのが9時だったのでうどんが食べられなかったこと。

夕方の便で東京へ。
福岡空港で丸天うどんを食べる。

離陸、着陸のショックでまた腰が痛んだらどうしようかと不安はあったが、なんとか無事に羽田空港に到着した。
いつもは蒲田行きの路線バスと東急で帰るのだが移動がつらいので、少し値段は高くなるけれど東急の空港連楽バスで自宅近くのバス停まで。
羽田空港から乗るときはバス停近くの自販機でチケットを買うことを初めて知った。
空港行きの時はICカードで決済できるのに…。乗り心地は腰に優しい。


その後
その後の経過は順調? で運動や走ったりはできませんが、普段通りの生活ができます。
唯一困ったのが、寝たきりダラダラ生活が続いたので、怠け癖がなかなか抜けないことです。週末もたれぱんだのようにダラダラしてます。

だらー。